最新のニキビ治療の一つであるエクソソーム点滴

最新のニキビ治療として注目されているエクソソーム点滴は、細胞や組織の修復などを促すエクソソームを点滴で投与するエイジング治療法のことです。

日本では、幹細胞培養上清液点滴治療とも呼ばれています。エクソソームを点滴で血管内に投与し、衰えた細胞の改善と活性化を促します。昔はダメージを受けた組織を修復する能力は、幹細胞が担っていると考えられていました。

生まれたばかりの赤ちゃんの体内には

しかし現在では幹細胞そのものではなく、中に含まれているエクソソームの働きが大きいことが分かっています。生まれたばかりの赤ちゃんの体内には、約60億以上のエクソソームが存在していると考えられています。

年齢とともに数は減少し、60歳頃になると約1.5億にまで減ってしまうため、幹細胞の減少にも影響が出るのです。エクソソームを体に投与すれば、幹細胞の機能回復や全身の健康維持などが期待できます。ニキビ治療はもちろんのこと、体の疲労感や抜け毛・薄毛、更年期障害の症状などにも効果があるでしょう。

傷跡の修復力向上にも効果があるとされており、美容皮膚科領域ではニキビ跡の改善に用いられています。点滴を活用すれば肌深部までエクソソームを届けて組織の修復力をアップし、古い組織を再生することが可能です。

なお、点滴は1回で終わりという訳ではありません。数ヶ月程度継続して点滴を投与することで、より効果を実感できるはずです。

エクソソームは細胞間の連絡役

そもそもエクソソームとは幹細胞から分泌される物質で、細胞と細胞の間を移動して情報伝達のサポートをしてくれています。

細胞膜と上手く融合する

細胞間で必要な情報を伝えるという一種のコミュニケーションツールとして、重要な役割を担っているのです。エクソソームには、非常に小さな遺伝子であるマイクロRNAなどが含まれています。

マイクロRNAは非常に壊れやすいため、単体で放出されるとすぐに分解されてしまうのです。しかしエクソソームがマイクロRNAを包んだ状態で細胞の外へ出ると、情報を壊すことなく他の細胞へ届けることが可能です。

エクソソームは近くの細胞はもちろんのこと、遠く離れたところにある細胞まで確実に情報を届けられるとされています。表面に鍵と鍵穴の関係のようなタンパク質があるため、相手側の細胞に辿り着いたエクソソームは細胞膜と上手く融合することが可能なのです。このような便利な機能を持っていることから、狙った細胞までピンポイントで情報を伝えられるのです。

エクソソームにより無事に情報が伝達されると、各細胞の機能に作用することが分かっています。エクソソームは細胞間情報伝達機能を持ち合わせていることから、美容だけでなく様々な分野の治療への応用が期待されています。

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